09.30 博品館LIVE 6

銀座博品館LIVE6 ~ GOOD DAYS ON ~

1990年(平成2年)9月30日~10月7日
  • ジェシー
  • いつかラブソング
  • スマイルアゲイン
  • 涙のチケット
  • 変わらぬ想い
  • 流沙れて
  • ストレンジャー
  • 渚ホテル
  • 朝・昼・夜
  • スリータイムス
  • 沈黙
  • 19:00の街
  • 砂時計
  • YOU ARE SO BEAUTIFUL
  • 君こそわが青春
  • SEE YOU AGAIN
  • 追憶の夜(6日)
  • フライトボード(千秋楽)

(ファンクラブ会報誌 GORO CLUB Vol.42より)

初日の9月30日は、台風と共に始まりました。地方の方は新幹線を始め、各々の電車が遅れたり止まったりで、観ることが出来なかったそうで・・・でも、そんな事を吹き飛きすように五郎君の歌、皆さんの歓声でのオープニングです。

黒のシングルスーツに胸には白のチーフ。暗転の中、五郎君のアカペラでのイントロから「ジェシー」。ピアノが入ってきて五郎君にスポットが入ります。続いて「いつかラブソング」「スマイルアゲイン」。一曲一曲丁寧に、かつ優しく歌いあげていく五郎君に、たくさんの拍手が沸き起こります。
イタリアのとある田舎駅
トレンチコートに身を包み、旅行カバンを手にした五郎君の登場に思わずみんなぼ~っと見入ってしまう。そして「涙のチケット」を歌い終り、ベンチに座る五郎君。5才の男の子がボール遊びをしていて、五郎君の所にボールを何度も転がしてきて、投げ返したりのくり返し。そのやりとりの中での彼女への回想、彼女を追ってきた五郎君。だがその彼女はすでに結婚していた。
そのうちに、彼女のお土産として日本から買ってきた「でんろく豆」と彼女にパースデープレゼントとしてもらったチョウネクタイをあげてしまう。想いをたちきろうとしつつ「変わらぬ想い」へと・・・。

汽車を待つ間に、彼女に手紙を書こうと思った五郎君は何度も失敗。五郎のナレーション(手紙を読んでいる声)に応える五郎君。そのたくさんのギャグに笑いが絶えません。

そして汽車の来る音、退場と・・・「流沙れて」
ここで始めての挨拶。
五郎「今日はようこそ、野口五郎です。博品館が終わって、ちょっと腰をすえて、念願の手作りのアルバムにカを入れてみようと思っています」そのアルバムに候補として2曲。1曲はこのLIVEでおなじみになっていると思いますが「ストレンジャー」「渚ホテル」
今回ニューフェイスで登場した「渚ホテル」夏から秋、冬に変わる海が目の前に浮かび、それをバックに男と女の影がある。いろいろな想いを胸に抱いて新しい出発を迎えようとしている・・・というような内容です。
五郎「前回の春と今回の秋のLIVEが20周年の集大成としてやってきたわけですが、やってきた間に今までを振りかえると、僕もだんだんと変わってきたと思います。
皆さんと同様に恋愛をしたり、片思いをしたりと、色々経験してきましたが、同棲はした事がなくて、先日、これから歌う歌に似た様な経験をしました。聴いて下さい「朝・昼・夜」。」

メンバー紹介です。
五郎「こんなにすばらしいメンバー達と一緒に仕事を出来るという事は、僕にとってこの上ない幸せだし、パックについてくれるっていうだけで、すごく心強いし、うれしく思います。こんなステキなミュージシャンをパックに皆さんに、もう一曲聴いて頂きま す」
アカペラで歌う「スリータイムス」コーラスは全て五郎君の声、見事にはまってます。今回のLIVEはギターが2人、入っていて、五郎君がギターを持つと、トリプルギターになる訳なんですが、その3人のテクはいかに・・・。

「沈黙」「19:00の街」「砂時計」と3曲続けて・・・。

「砂時計」の歌の中で、♪ラララ・・ の部分があります。
五郎「お待たせ致しました。皆なで一緒に歌おうの時間がやってきました。思えば10年前、唇から唇へ愛を伝えようと、いやらしい歌を皆さんと歌ってきました。あの頃を思いだして、大きな声で皆さんと歌っていきたいと思います。」

・・・というフレーズに、1日目、2日日、3日目と日が過ぎるにつれて、皆さんも要領がつかめたのか、砂時計の途中「ラララ・・・」という所で、五郎君が「歌える方、手を上げて下さい」と聞くと、待ちかまえていたかのように、続々と手をあげて、五郎 君からマイクをもらい、一生懸命歌っていきました。「歌った方に・・・・」と五郎君のポケットから、まるでドラえもんのように、色々な物が手渡されていた時もありました。会場を走りまわる五郎君に、皆さんは熱い眼差しを送っています。そしてエンディ ングです。

五郎「どうもありがとうございます。夢中で一生懸命ずっとやってきて、千秋楽になると淋しいものを感じます。やっている時は、いつもいつも声が出るかな、どんなお客さんが来てるのかな・・・と感じながらステージに立ち、ますますステージに立つ5分前というのは体が、ふるえはじめます。今日はお客さんが楽しんでくれるだろうか。大勢の人がきた、見に来てくれるだろうか。ステージに立って歌い始めて、お客さんのうれしい顔、泣いている顔、いろんな顔を見ていると、歌手として歌っていることを改めて痛切に感じます。それと同時に、皆さんに応援していただいているありがたさ、というものを身にしみて感じます。僕のファンの人達、僕の事を応援して下さる皆さん、本当に心から誇りに思っています。

20周年を迎えて、来年からまた新しい僕の冒険が始まると思います。これからも頑張っていい仕事を、そして皆さんに喜んでもらえるような事をやっていこうと思います。本当に心からありがとうございましたとお礼を申し上げたいと思います。そして、秋というのはもの悲しい季節ですけれど、女性にとっては、中々ステキな季節だと思います。今日お越しの皆さんにはステキな秋を、そして今日お越しの皆きん「 YOU ARE SO BEAUTIFUL 」
歌い終って、「またお会いしましょう。」
アンコールです。
五郎「現時点での今の僕の一番素直な気持ちの歌として、お別れの曲に聞いて頂きたいと思います」「君こそわが青春」「SEE YOU AGAIN」
五郎「どうもありがとうございました。そしていつも応接して下さる皆さん。心から愛してます」
盛り上がりついでのおまけに、6日の夜と千秋楽は「追憶の夜」で、ここの楽器のテクが光ります。そして6日の夜は、久しぶりに五郎君のドラムを披露。そしてそして、千秋楽にはもう一曲お・ま・けの「フライトボード」

今回の博品館LIVEⅥは、秋だから・・・なのか、テーマは失恋といった所に近いものがあります。秋は人恋しい季節でもあり、別れの季節でもあると例えられます。出会いがあるから別れもある。そして、次に出会える人が待っているから、今 別れの時があるのだと・・・。そんな歌の中、思いを充分込めて歌う五郎君に、来場の皆さんは初めから涙を流し、最後まで止まらず。きっとその歌の中に自分を見つけてしまったのでしょう。またあるいは、その歌に秘められた個々の色々な想い出がたずさわっているのでしょう。それでも、LIVEが終わった後にはいつも通りの笑顔で、五郎君に微笑んで下さい。きっといい事が起こるかもしれないからネ・・・。