02.16 ホロー荘の殺人

舞 台 ホロー荘の殺人

1993年(平成5年)2月16日~2月28日 池袋サンシャイン劇場にて

(ファンクラブ会報誌 GORO CLUB Vol.62 より)

大阪でのミュージカル、アーサー役とは360度違った役柄に挑戦しました。
幕が上がり、そこにはロンドンより約18マイル離れたヘンリーアンカテル卿の邸。
テラスへ開かれたフランス窓があり、テラスの向こう側には森のある丘陵の風景が広がっている。
壁には本の詰まった作り付けの棚があり、その横には暖炉が。後ろにはラジオをのせた小さなテーブルがある。反対側のフランス窓には小さな書き机があり、テーブルランプと電話機が置いてある。そして中央にはゆったりとした長椅子。

事件が起こったのは9月上旬のある金曜日の午後、ホロー荘の庭に面した一室での出来事。
昼食会に招待されたミッジ・ハーヴェイ(春風ひとみ)、ジョン・クリストウ(深浦加奈子)らが次々と集まってきた。
ジョンとヘンリエッタ(久野綾希子)は愛人関係。エドワード(江藤潤)はヘンリエッタを好いている様子・・・。
食事会の時、女優ヴェロニカ(大輝ゆう)がマッチを貸して欲しいと現れ、ジョンと昔の知り合いということから複雑な人間関係が始まることに・・・。

ヴェロニカはジョンを諦めきれずに誘いだすが、ジョンはヘンリエッタを愛していて、過ちを犯したことに気づきヴェロニカに冷たくする。受け入れてもらえずジョンを憎みだしたヴェロニカは部屋を飛び出すが、その時カバンを忘れていってしまう。
このカバンがやがて事件の大きな謎になろうとは・・・。

そしてヴェロニカが去った直後、ジョンが何者かに撃たれて死んだ。
すぐに妻のガーダが発見し、庭に落ちていた銃を拾い泣き崩れる。

第一幕が終わり、待ちに待った第二幕。GOROの登場です。

警部の役とあって渋~く入ってきました。複雑な人間関係の中での事件とあってGORO警部も四苦八苦。一人一人に事件の真相を聞きだそうとしますが、銃の持ち主、ヘンリー(江原真二郎)はジョンが撃たれた銃が無くなっているのも気づいてなく、また殺人に使われた銃と入れ替わっているのにさえ気づかずにいた。コフーン警部はヘンリーは犯人ではないことに確信を持つ。コフーン警部はヴェロニカのバックの中に銃を発見したのだ。アンカテル令夫人(中原ひとみ)は相変わらず上の空の様子で、時々真相がわからなくなっている様なことを言って警部を困らせてしまう。

そしてジョンが死んで、ヘンリエッタを想うエドワードのライバルが居なくなって喜んでいる様子でもあった。
ミッジはジョンが死ぬ間際に「ヘンリエッタ」と言ったような気がするがよくわからないといった感じで部屋を出て行ってしまう。
コフーン警部はヘンリエッタとジョンの関係を明らかにしようとヘンリエッタに真相を迫るが、関係を認めたものの、これといった証拠が掴めず未だに謎に包まれたままだった。

真相がわからないまま時間は過ぎていき、その間もホロー荘ではある出来事が起きていた。
ヘンリエッタに想いを寄せていると思っていたエドワードがミッジに求婚。ミッジは手離しで喜ぶが、ふとしたところで警部に疑われない為だけの事で結婚を申し込んだと疑いを掛けたミッジが二人で話し合い、本当の愛を掴んだミッジとエドワード。ミステリーだけではない、ジーンと感動するシーンもありました。

そしてヘンリエッタとガーダが話をし、ヘンリエッタはガーダに銃の入っていたケースをどうしたのかと問い詰める。
ヘンリエッタはガーダが殺したことに気づいていたが彼女をかばっていたのだ。
ガーダはバッグにしまってあったケースを取り出し渡す。自分は小さな頃から皆にバカと言われてきたが本当はバカでなくフリをしてきたんだと話す。
ジョンとヴェロニカのことを気づいて殺すしかなかった。ヴエロニカを犯人にするためにバッグに銃を入れたと。

ヘンリエッタはガーダのジョンを愛する気持ちがよくわかったのか、もう大丈夫と彼女に優しくするが、ガーダはヘンリエッタがお茶を取りに行くと彼女のグラスに毒を入れてしまう。それを目撃してしまったヘンリエッタ。
ガーダのことをどう思ったのか、ヘンリエッタは部屋を出て行ってしまう。

ガーダが一人、部屋で取り乱しているとコフーン警部が入ってきて、テーブルにあったグラスを飲ませて落ち着かせようとしたが、ガーダは自分で入れた毒を飲んで死んでしまう。
そしてコフーン警部は署に連絡するために電話を取る・・・
幕が降りる。

~楽屋での裏話~
初日の前日、楽屋にお邪魔しました。
休憩に入って食事の時間、GOROは近くの喫茶店の出前ラーメンを、あまり美味しくないといった顔で食べた後「もう二度とラーメンは食べない」とポツリと一言。
その後、楽屋に持参したマッサージ機に座り・・・(小さないびきが聞こえたような気がするのですが)しばらくの間、横になっていました。

「第一幕は全然出ていないからファンの人たちががっかりするだろうなぁ」と、いつまでもファンの事を考えてましたよ。