05.01 STB LIVE

GORO SUPER LIVE"COLORFUL ENERGY Ⅴ"

2005年(平成17年)5月1日~5月7日 六本木スイートベイジルにて
  • ミッドナイト・ロックンロール
  • 愛さずにいられない
  • 沈黙
  • 一人が好きですか
  • 二月病
  • 博多みれん
  • 青い日曜日
  • 告白
  • 序曲・愛
  • 季節風
  • 送春曲
  • 通りすぎたものたち
  • 古城
  • 箱舟の帰還
  • 21世紀箱舟の出帆
  • アラビアのロレンス
  • 水平線へ
  • ~アンコール~
  • VICTORY IS WON
  • 愛がメラメラ
  • 新宿午前四時
  • されど青春

(ファンクラブ会報誌 GORO CLUB Vo.136より)

仄暗いライヴハウスに、ろうそくの灯りが並び、降りてきたスクリーンにメンバー紹介のおしゃれな映像が流れます。その中を一人、また一人とメンバーが所定の位置について、GORO SUPER LIVE COLORFULENERGY Vol.5 の幕が上がりました。

中央にアコースティックギターをかかえたGORO さんが白いスーツを着て座っています。ちょっぴりハードな声での「ミッドナイト・ロックンロール」。バックのメンバーやGORO さんにスポットライトが当たり、軽快なリズムがドキドキ感を高めてくれます。次に「愛さずにいられない」「沈黙」と続き、まるで違う曲の出だしかと思えるほどの編曲ぶりに驚かれた方も多かったのでは?
G 「皆さん、こんばんは。今日はようこそお越し頂きありがとうございます。」と、座っていた椅子を自分で片づけながらMC へ。「今日がデビューしてちょうど35 周年ということで⋯」というトークで会場に拍手がわき起こります。「とくかく、これからは野口五郎を極めたいと⋯」には拍手が笑いにかわり、「思い起こせば、まる34 年前の今日、どこに居たかと考えますと、やはり「博多どんたく」の方におりまして⋯昼間は仮設の舞台で、お願いして歌わせて頂いて、夜はスナックとかキャバレーをまわる、そんな日々でした。短い期間でしたが、良い経験をさせて頂いたと思っております。
34 年前というと、バンドのメンバーは・・・近藤さんは、何してました?」とSax の近藤さんに話を振ったGORO さん。「34 年前ですか⋯まだ生まれて⋯5 歳??⋯」との近藤さんの答えに、会場では笑いが起きます。「小さい頃から、ずっとバンドのメンバーは僕より年上だと思ってたのに、今日初めて「そうか!近藤さんは僕より年下なんだ」って認知しました。」と⋯。「うちのメンバーは全員譜面を読めるんですが、最近だんだん、譜面を読めるんだけど、譜面が見えないという人が⋯(笑)」会場をわかせた後に「では、懐かしい歌を⋯」と次の曲へ移ります。「一人が好きですか」「二月病」と確かに懐かしい曲を披露。汗を拭い、MC へ⋯

G 「立ち上がりの早い人、遅い人っているんです。大体、女性の方が早いのですが⋯やっと声が出て参りました。さて、お約束といいますか、5 年に1 度歌うと約束したモノがあります。」で、会場からは喜びの?拍手が起こります。「多分、この会場でこんな曲をやるというのもあまりないことだと思います。バンドのメンバーも比較的得意ではないと⋯。まあ、LIVE の良さは失敗したらもう一回出来るということでございます。思い切って!中途半端にやるより、出来ればこの曲に命を賭けて⋯」と前置き長く、流れてくる「博多みれん」のイントロ。Sax の近藤さん、ノリにのった音を出してくれています。歌い出そうとしたGORO さん「ちょっと待って!今の、良かったんじゃな~い?ずしんと来たもんね。も一回やろうか?」とイントロ仕切り直し。やっぱりノリノリの近藤さん。歌い出しがSax と同じ音になって、GORO さん「そ⋯それ、ちょっとやりすぎ!それはね⋯それ、僕じゃない!」とまたストップをかけます。3 回目のイントロで身をくねらせて歌い出したGORO さん。会場はさながら、34年前の博多のキャバレーかクラブかのようにミラーボールが回る、回る。「歌ってみると結構良い曲じゃないですかね~!?なんでこれが売れなかったのかと思いますが。もし、売れていたら今頃35 周年、明治座で⋯!?」には、またまた会場から笑いが起きます。

「青い日曜日」「告白」と、古くからのファンには涙ものの曲が続き、「序曲・愛」では、途中から青いエレキギターを抱え熱奏。椅子を持ち出し、「あまり以前は感じなかったんですが、最近、周りの子供達もすごくいとおしくなってきて、新幹線なんかに乗っていても以前は「うるさい!親の顔を見てみたい」なんて思ったものですが、最近は、子供が泣いても許せるし⋯その辺もずいぶん僕も気持ちの変化ってあるのかなと思えます。」と最近の気持ちの変化を語るGORO さんでした。「ここでまた懐かしい曲を違うアレンジで聞いて頂きたいと思います。」と始まったのは「季節風」。ちょっとボサノバ風?なアレンジです。そして「送春曲」へと続きます。しんと静まりかえった会場に流れてきた「通り過ぎたものたち」は、聴いていた皆さんそれぞれ想いのこもる場面があるかの様で、ハンカチで目を押さえる人の姿もちらほら見えます。
「僕らしいと思っていらっしゃる方もいらっしゃるかと思いますが、今回、音楽配信のサイトを始めまして⋯」とotokore サイトの話も出ました。GORO さんのこだわりが見えてきます。そこでこれからGORO さんの曲も配信されるそうです。楽しみですね。
「さて今回は、柳琴(りゅうきん)という楽器です。とてもデリケートな楽器なのでうまくいくかどうか判りませんが、懐かしーい曲を⋯皆さん、ご存じかな?」と柳琴という中国楽器を手に歌い出すは、三橋美智也さんの「古城」。独特の郷愁を誘う音色がとても綺麗です。この楽器、チューニングがどんどん滑っていくそうで、それを留める手段としてチョークを使うそうです。「ここのところ、いろんな事件・事故がありまして⋯地球全体が凄い勢いで変化しつつあるような、怒っているような感じがします。未来のことを考えなくてはと思います。子供達のためにも⋯。今、どうしてもこの曲が歌いたかったので⋯聴いてください。」
青いエレキギターを再度胸に、流れてきた「箱舟の帰還」。壮大な地球のイメージの歌は「21 世紀箱舟の出帆」へと続きます。本当に命を賭けた男の熱唱!!半分貧血を起こしそうになりながらの熱唱です。

「どうもありがとうございました。こうして考えてみると東海林先生に作って頂いた曲、今なお良い曲だなぁと思える曲が多いですよね。あの頃あの時に、出逢うべき方だったんだなと思います。それは東海林先生だけでなくて、馬飼野先生や京平先生も、皆々そうかなと⋯僕はありがたい幸せな出逢いをたくさん経験してきたなと思います。今日も、TV の取材の時にふと僕の口をついて出た言葉があります。舞台をやり始めて倒れたことがございまして、その時に精神的にずいぶん参ったという話は以前皆さんにもしたと思います。その時なんで頑張れたんだろうなと考えてみると、やはり⋯何を隠す訳でもなく「皆さん」だったと思います。いつも皆さんに応援してもらってる、皆さんがずっと僕のことを見てくれている、そう思う自分の気持ちが、その時立ち直らせてくれたんです。よく、GORO さん若さの秘訣はなんですか?と聞かれるんですが、ただ自信持って言えることは、こうして35 周年迎えるまでいつも皆さんに見て頂いて応援して頂いているということです。僕はまだまだ進化したいと思います。まだまだ進化できるんじゃないかと思います。いつの日か、ステージをやってて「お前よく頑張ったな」と誰からか空からポンと肩を叩かれるまで頑張っていきたいと思います。それまではずっと前だけ、上だけ見ていきたいなと思っています。本当に皆さんには感謝しております。」

会場からは本当に温かい大きな拍手が起こりました。そんな、ファンへの感謝の心を込めて、「アラビアのロレンス」。この歌は、きっとGORO さんから私たちファンへの、いいえ私たち「同志」への歌だったんですね。しっとりと、そしてしっかりと力強く歌い、「水平線へ」へと続きます。時にはステージの縁に腰を掛け、やさしい表情で笑みを浮かべながら歌うGORO さんでした。先ほどの挨拶から、この頃になると、会場ではもう、すすり泣きの声がいっぱいです。右に、左に、そして中央に、手を広げお辞儀をして会場を去るGORO さんと、それに続くバンドのメンバー。ここで、会場にはグリーンの灯りが一つ、また一つと点っていきます。
今回、ファンクラブのメイトさんを中心に、GORO さんの35 周年記念のサプライズ企画を計画して頂いていました。いつもよりちょっと長いアンコールの拍手の後、数発のクラッカーに迎えられGOROさんが出てくると、ステージに向かって左側の壁には「祝 35th Anniversary!!GORO WE LOVE YOU 」の垂れ幕。GORO さんは出てくるなり、目をまん丸にして「何!?今日は誰かの誕生日??」っておとぼけを一発!「今日は、僕⋯最初から緊張していました。やはり35 周年ということなんですかね?これからますますファイトで頑張ります!」と⋯。
「Victory to win 」ではバンドメンバーを一人一人紹介していきます。「愛がメラメラ~Smooth ~」へと会場もGORO さんもバンドのメンバーもノリノリです。会場では一面グリーンのペンライトが舞い踊っています。会場全体を嬉しそうに見回しながら歌ったGORO さんは、次の曲のイントロの中「わ~~っ!キレイっ!しばらく目に焼き付けます。」と歓声!アンコールの3 曲目は「新宿午前四時」。会場のノリは最高潮です。

歌い終わり、バンドのメンバーを再度紹介。一人、キーボードの醍醐さんを残し、退場していくバンドメンバー。Sax の近藤さんに「近藤さん、今日の「博多みれん」忘れないよ 」とGORO さん。G 「は~い!着席!体育の授業はこれまでね。え~、野口先生は体育の授業はあまり得意ではありません。」と自分も椅子に腰を下ろし、醍醐さんのピアノの演奏だけで「されど青春」の1 番を優しくしなやかに歌い上げます。醍醐さんもステージを後にし、一人残ったGORO さん「ずーっと一緒にいたいですね。どうも最近涙もろくなっちゃって⋯時は容赦ないなと思いますね。絶対止まることは絶対にないし。止まったら困るし⋯この時、この瞬間というのは永遠であって欲しい⋯今もそう思っています。」「されど青春」の2 番を、今度はGOROさんがアコギの弾き語りで歌います。そして、そんなGORO さんの後ろには、幼い頃からのGORO さんの写真がスライドで流され、34 年の歴史を映し出していました。そして「ありがとうございました。幸せです。」というGOR O さんの言葉で、静かにLIVE1 日目の幕は閉じられました。