04.26 博品館LIVE 10

銀座博品館LIVE 10 ~ 只今、出かけています。    メッセージをどうぞ・・・ P)))) ~

1994年(平成6年)4月26日~5月5日
  • メドレー
  •  ~愛さずにいられない
  •  ~グッドラック
  •  ~告 白
  •  ~オレンジの雨
  •  ~愛ふたたび
  •  ~19:00の街
  •  ~送春曲
  •  ~君が美しすぎて
  • 明日に向かって撃て
  • ラストジョーク
  • あふれる想い
  • if
  • オールバイマイセルフ
  • 青春の贈り物
  • 煙が目にしみる
  • 君に届かない歌
  • 水平線へ

(ファンクラブ会報誌 GORO CLUB Vol.72 より)

暗闇の中からSAXの音色が切なく聞こえてきます。
さあ、博品館LIVE10の幕開けです。

GOROの文字が青白く浮かび上がり、待ってました!五郎さんの登場です。白っぽいスーツ。首にはオシャレにスカーフ、颯爽と歌い出します。

愛さずにいられない~グッドラック~告白と歌い上げ、オレンジの雨 では客席に降りて行き、赤ちゃんを飽き上げるシーンもありました。

片手には皆さんからのプレゼントが一杯。そしてステージに腰かけて愛ふたたび 続いて ♪ 19:00の街 ~ 送春曲 ~ 君が美しすぎて ♪ をメドレーで歌いあげました。

さすがは歌手、野口五郎。汗びっしょりでメドレーを歌う五郎さんを見ていたら、思わず胸がキューンとなった事でしょう。

五郎「どうもありがとうございました。
博品館も回に回を重ねて、今回で10回目を迎える事となりました。良くやってきたと思います。これも皆さんのおかげだと思っています。
今回は自分のヒットメドレーで始まりました。少し前にミュージックフェアでひろみ、秀樹と3人一緒になる時がございました。その時、お互いのヒットメドレーを歌ったんですが、終わって3人集まってヒットメドレーを続けてパーツと歌うと気持ちいいね、という事になりまして、やってみようと思ったんです。
世間ではゴールデンウィークです。今日こうしてお越しの皆様にとって、とっておきの音楽と楽しいひとときを過ごせて頂けたら幸いと思います。」

 明日に向かって撃て ~ ラストジョーク ~ あふれる想い 

幕が閉まり、あれ?何だろう?と思っていると昼下がりの街のノイズが聞こえてきます。留守番電話の女性の声で「ただ今留守にしております。メッセージをどうぞ。」何やら一人芝居が始まりそうです。題して、独りぼっちのゴールデンウィーク。

衣裳替えをした五郎さんが幕開けと共に現れました。椅子に座っている五郎さん。
五郎「もしもし、あっ五郎です。今、暇? そう、OK。楽しいゴールデンウィークを。」
コップを持ちウェイターに水を注文すると、な、なんとそのウェイターは久保田マネ。一生懸命笑いをこらえている姿を見ると思わず吹きだしてしまいそう。心の中の声がテープから流れます。
「これで三杯目か。コーヒー一杯で水三杯か、もう一時間近くも粘っちゃったな・・・・。そろそろ出なくちゃまずいだろうな。・・・何処へ? ゴールデンウィークは誰も居ないじゃないか。誰か暇な奴、居ないかなぁ。

五郎「居たよ!!、ひろみが。」
手帳を見ながら携帯電話をかける。
「あと3回まとう、あと2回・・・ トイレかな、風呂かもしれない・・・。」
すると留守電から哀愁のカサブランカが流れ出す。
五郎「何も留守電にまで自分の曲を流す事ないよなぁ。」
そして会場に哀愁のカサブランカのイントロが流れ出し、五郎さんがマイクを持ち歌い出す。
久保田「失礼します。」
とヤカンを持っての登場。ヤカンからグラスに水を入れ、また去って行こうとしたら
五郎「君、僕のマネージャーに似てるね。違う? 最近、久保ちんバイトしてるっていう噂なんだよな。」
何も言わず立ち去る久保田マネ。
「なんだい、あそこのカップル、いちゃいちゃしゃがって、何見てんだよ。いいじゃないか一人で居たって。あ~ あの野郎、手なんか握って。アイスクリームをふたりでア~ンして食べやがって。あの隣りの女の子タイプだな。こっち向いて・・・念力送ってみるか。・・・お母さんが向いてどうすんだ。」

がっかりしながらウェイターにマッチを注文する五郎さん。コーヒーに砂糖を入れながら
「コーヒーは甘くもなく、さりとて薄くもなく、軽くすりきり一杯。軽くかき混ぜてミルクをカップの淵からゆっくりと流し込む・・・・ ほら、コーヒーのブラウンとミルクのホワイトが渦巻き状に回る。旨いんだ、これが・・・・。」
渦巻きを見て目が回る五郎さん。フラフラ。
「ゴールデンウィークだっていうのに、僕ってくだらない事してるなぁ・・・・。」と、何気なく客席を見て、
「暇って言えば、この人達も暇なんだろうなぁ。左から三番目の人も、結構暇そうだなぁ。おっとこっち見た。聞えているのかな?。女性はカンが鋭いからな、見て見ないフリしてようと。」

この時、五郎さんと目が合ってしまった人がいるのでは?
今度は五郎さん。先程のマッチを何やら見つめています。そして携帯電話を持ち出しダイヤルしています。
五郎「もしもし、私、田村正和と申します、お客様で野口さんがいらっしゃると思うんですが・・・ 私、田村正和です。」
久保田「野口様ですか?。」
五郎「見てわからない?。」
久保田「お電話が入っております。」
五郎「もしもし野口です。元気?最近、調子どう?また近いうちに食事でもしましょう。」
久保田「お友達ですか?。」
五郎「まあね。僕が良く演技を教えてやってるんだよ。」
尊敬の眼差しで見るウェイター。調子に乗ったのか、また・・・・。 貴乃花、宮沢りえ、アルシンド等、毎回いろんな人達が出てきました。

五郎「もしもし秀樹?。」
そして秀樹のブルースカイブルーが流れ出し、歌声にあわせてハモッて歌う五郎さん。
ひろみの歌と秀樹と素敵に歌いこなしてくれる五郎さんにまたホレ直してしてしまう人がたくさんいた事でしょう。
久保田「野口様、お電話が入ってます。」
誰だろうという様な顔で、
五郎「もしもし?。」
すると、本物の秀樹さんの声で
「秀樹です。五郎、いつまで遊んでんだ、早く次に行け。皆さんすいませんね。こいつはほっとくといつまでもやってるんです。根っからのコメディアンですから・・・・ とっとと行けよ!!。」
その言葉に素直に「はい!。」と返事をする五郎さんでした。

気をとり直し、バックには都会をイメージした風景が映し出され、椅子に座りながら、しっかりと

 if ~ オールバイマイセルフ ~ 青春の贈り物 

五郎「どうもありがとうございました。今回もたくさんの人がお越し頂き、ありがとうございました。後ろの方で立ってご覧になっている方いらっしやいますけど、もし良かったらズーッと、そのまま立ってて下さい。申し訳ございません。
まる23年たちました。歌手をやってて良かったと思います。皆様に、ここでお知らせがあります。秋にミュージカルをやると言ってたんですが、スミマセン・・・。実はNHKの大河のドラマの話しがありまして。時代劇は久し振りで弐十手物語以来です。余り時代劇はやりたい方ではないんですが、今回はやってみようという事になり、ただ、カツラをかぶらなくちゃいけないというのが嫌なんですよ。毎日カツラを付けていると生え際の部分が薄くなってしまうんです。ほとんどの時代劇の役者さんて、いってるじゃないですか。オールバックにしてるとわかりますよね。でもNHKの大河っていうと、全国津々浦々で視聴率もいいしおいしい役ですからね。カツラは大変ですよ。一時間かかるんですから。昔の人は大変だったでしょうね。でも本物の頭だったんだから関係ないよね。」

五郎「他にも今年は東京近郊でコンサートが色々ございます。盛り上がっていきたいと思います。皆様不況で大変だとは思いますが僕も不況です。ボランティアだと思ってお越し下さい。さて今回、バンドのメンバーが何人か変わりました。紹介していきます。ドラムを担当している日山さんです。元カシオペアにいらして、その時から大好きでした。ベースの山田さんです。前々からズーッとお願いしていてやっと今回実現させて頂きました。そしてロック小僧の中村さん。秋に結婚なさるとか。」

中村「日曜日は秋までミサに通って、2ヶ月前になると幸せの結婚生活を送る為のセミナーに通うんです。」
五郎「岸さん聞いてる? 行くべきだよ。先日、渋谷で岸さんに会って、どこに行くかと思えばパチンコに行くと言うんです。実は家に帰りたくないと言う、奥さんの顔を見たくないんですね。」
岸さん、俺にふるんじゃないといった顔をして笑ってました。本当?

五郎「バンマスの猪股が急病でコンサート前日に入院しまして、急遽、木村さんがたくさん入ってたスケジュールをキャンセルして来て頂きました。心から感謝致します。」
5月4日には突然、入院しているはずの猪股さんが出てきて何やらメンバーに配っています。福袋と書かれた物は一体何だったのでしょう。
五郎「入院してなさい!!大丈夫?。」
猪股「一時的な・・・・。」
五郎「前日に入院なんてタイミング良すぎるよね。本当はやりたくなかったんじゃないの?。」
猪股「・・・・。」
五郎「ピアノの横座って木村さんのお手伝いしてあげてね。余り無理しない様に。」
五郎さんの言葉に体を動かして元気な事を証明する猪股さん。
五郎「そんなに元気なら初日から出て来なさい。」
という場面もありました。
あとはお馴染みのメンバーです。
五郎「ここでギターの曲を。ベースの山田さんが作ってくれた曲と、今は亡き猪股さんが作ってくれた曲(笑)をお聞きくだきい。」

♪ オーガストムーン ~ プリンセスM 

五郎「さて、ロビーに何でもメッセージというのがありまして皆さんに沢山書いて頂きました。ご紹介します。」

昔は秀樹のファンだったが、姉に五郎の方が歌が上手いと聞き、一度コンサートに行きファンになり、五郎のレコードを買う為に秀樹のレコードを売った話など、と言った感じで色々ありました。
五郎「先日、クイズ年の差なんて番組に出演した時に、自分はヤングチームだと信じていたらアダルトチームだったんです。38才という自覚がないんですね。そうっやって分けられてしまうとヤングに対して嫉妬心が強くなります。」
五郎さん、大丈夫ですよ。充分若いですよね。

五郎「こんな曲も涙が出てきます。」

 煙が目にしみる ~ 君に届かない歌 

五郎「こうして博品館でLIVEをやっている時期は、僕にはゴールデンウィークはありません。でもこうしてこの時期、銀座に集ってきて下さる人々の前で歌っているのが、とても嬉しく思っております。」

♪ 水平線へ 

五郎「演奏はGOROスペシャルバンドでした。」
アンコールでは、横須賀タトゥーを元気一杯歌ってくれました。
五郎「僕のファンはおとなしいというか、シビアというか今日はきちんと声が出てるかな~とか、キビシイですよね。今回は自分は幾つとかナシにして皆18才!! 最後はロックンロールでお別れしたいと思います。」

皆さん総立ちでノリノリです。
千秋楽にはギターの中村さん、ベースの山田さん。そしてSAXの晴さんまでが前に出てきて、クラッカーを鳴らしたりのお祭り騒ぎで幕を閉じました。