03.06 真夜中のパーティー

舞 台 真夜中のパーティー

1991年(平成3年)3月6日~3月27日

(ファンクラブ会報誌 GORO CLUB Vol.44 より)

待望の舞台、真夜中のパーティーが始まるまであと一ヶ月。
今月はGORO君にQ&Aしてみました。

FC 一番最初に台本を読んだ感想は?
GORO セリフの多さに驚きました。読み終わった後に何か感じるもの、考えさせられるものを感じましたね。

FC 役を引き受けた理由は?
GORO 長年のプロポーズと、俳優として挑戦しがいがあると思ったからです。

FC どんな役作りをしますか?
GORO 僕は形からというより精神面から入っていくほうだし、立ち稽古からリハーサルをやっていく上でつかんでいけると思います。

FC 今回、困ったことはありますか?
GORO セリフの多さかな。あとはテンポですね。

FC 皆にどう観てほしいですか?
GORO 設定がホモですから見ていてコメディーかと思うかもしれませんが、訴えていることはコメディーではないので、最後に感じるものがあれば・・・と思います。

FC 共演者の中で誰がタイプですか?(笑)
GORO ・・・共演している男は皆、いい男だから、お客さんが見てなんとなく、あ~ぁ、得したかな・・・て思うんじゃないですか?!

FC 現実問題として考えられますか?
GORO ホモセクシュアルとしては、僕は真剣には考えることはできないけど、ただ人を愛するという事に関しては考えさせられますよ。

FC 熱いメッセージをお願いします。
GORO 満20年を迎えまして、いろんなことをやってますけど、いろんな事を真剣にとりくんでやっていくのが、僕のパターンかな・・・という、野口五郎のタイプだという人もおりますので、いろいろ幅広く頑張っていきますので、熱いご声援を宜しくお願いします。

(ファンクラブ会報GORO CLUB Vol.46 より)

真夜中のパーティー ストーリー

皆さん、観ましたか?GOROさんの問題の舞台!
前から心の隅で思うところはあったような・・・気にはしていたけれど、まさか舞台でやってしまうとは!後ろ髪を前の方に持ってきて、いつもの髪型とは少しイメージを変えてといっても実は、不安症という精神病的な役で脱毛症を起こしているという役どころなのです。

幕が上がる、そこはニューヨークの高級マンションの一室。
シナリオライターマイケル(GORO)の部室。マイケルがバスロープを着て歌をくちづさみながら今夜のパーティーの準備をしている。外見は普通の男性となんら変わらないが、やわらかな物腰、指先の使い方がどことなく違う。
そこへ土曜の夜となるとやって来る恋人のドナルド(伊原剛志)がやって来た。
やはりマイケルと同じく病的なほど心配性で精神科に通っている。本を読むのが大好きで今日も図書館で何冊か借りてきている。
今日はドクターが休みだったという話しを聞きながらマイケルは、何回も鏡を見て髪の乱れを気にしている。

ドナルドがシャワーを浴び始めたところへ電話が鳴る。マイケルが電話に出て何気なく上を見ると恋人ドナルドがシャワーを浴びているのがガラス越しに写っている。うっとり見つめてしまうマイケル。ところが電話の相手は、大学時代の親友アラン(井上純一)であった。もちろんマイケルの隠れた部分は知らない。アランは妻子もあるコチコチの弁護士なのだが話をしている途中、らしくもなく泣き出してしまった。心配したマイケルはすぐ自分の部屋に来るように言い聞かせて電話を切る。

今夜のパーティーとは無関係で、知られたく無い部分もあるから、5分、10分ほどですぐ帰ってもらうよう考えをめぐらせる。ドアチャイムが鳴り、ドキッとするマイケルは心配顔でドアを開ける。すると生意気なオカマ、エモリー(太川陽介)、ラリー(柄沢次郎)、ハンク(新井康広)、遅れてバーナード(鷲生功)達で、気心知れた仲間たちだったので安心するが、マイケルはアランが来ることを告げ、その時は普通の言葉、しぐさに戻してくれるよう頼む。

ドアチャイムの音。
今までお姉言葉だったエモリーが急に足を広げ、低音で男勝りの話し方に変る。がケーキ屋の配達と知ってガックリしてしまう面々と、そこへまたアランから電話あり来られなくなったと言う。マイケルはアランを心配しながらも胸を撫で下ろし、明日お昼に会う約束をして電話を切る。アランが来られなくなったことを告げると仲間たちは緊張がほぐれ、思い思いに音楽に合わせて踊っているうちにエモリーに教わったラインダンスへと流れていく。

そこへ突然ドアチャイム。
それにも気づかず陽気なオカマ達のラインダンスの夢中のマイケル達。そのマイケルの目の前に親友のアランの姿が。目を点にさせながらも普通を装い何事も無かったかのようにアランを招き入れ、仲間を紹介するマイケルだが、エモリーだけはついお姉言葉が出てしまう。キッチンに連れ込んでなんとかアランの目の前から隠そうとするマイケルと、そこへまたドアチャイム。
ドアを開けるとカウボーイが「ハッピーバースデートゥユー」と歌いながらマイケルの頬にキスをしてしまう。実はこのカウボーイ、エモリーからハロルドへのバースデープレゼント。

アランを帰そうとするマイケルだが、なかなか帰ろうとせずにいるアランにエモリーは皮肉を言ったり冷やかしているうちに、アランが怒り出して殴り合いに。

そんな喧嘩の中、今夜のパーティーの主役ハロルドが入ってきて、隠し続けた秘密がばれてしまう。もうこれ以上隠せなくなったマイケルはアランに理解してもらおうと悲しい電話ゲームへと進めてゆく。マイケルが考えたゲームは今まで一番愛した男性に「愛している」と電話でいうことだった。 電話に出たら1点、名前をいえたら1点、相手が出たら3点、愛していると言えたらボーナスで5点、合計10点を競うものだった。
マイケルはアランが昔、自分と同じホモだったという事を仲間から聞いたため、アランのそのことを認めさせようと仕組んだゲームだった。が、アランがダイヤルを回して相手が出る。「君を愛している」と言うアランにマイケルは絶叫して喜ぶ。アランが認めたと思い込み受話器を取ると、そこにはアランの妻ヘレンの声が・・・。どん底に突き落とされるマイケル。

ゲームは終わりアランは去ってゆく。
そしてパーティーも終わり、ハロルドとカウボーイ、エモリーとバーナード、それぞれが帰ってゆく。ソファに身を埋めたままのマイケルが突然、不安症の発作を起こし狂気して泣き叫び、暴れまわる。ドナルドが押さえつけ、やっとの思いで薬を飲ませ落ち着いたマイケルだが、明日が来るのが嫌で仕方が無い。いっその事、部屋に火をつけて何もかも失ってしまいたいが、それも出来ずに教会のミサに出かけていって、又、いつもの明日が来るところで幕となります。