10.01 ファンクラブ新聞「Fellow」第15号発行

新聞「Fellow」第15号発行

1975年 (昭和50年)10月01日

Fellow15号自筆画像
心をこめて歌います。ぜひ聞いて下さい。
ー野口五郎ー

去年の『甘い生活』から善作の『夕立のあとで』までは、全体のイメージがソフトでどちらかといえば日本的な仕上がりだったので、今回は印象を変えて、メロディーもアレンジもアクセントの強い仕上がりにしました。歌い方もそれなりに強い部分、弱い部分を工夫したつもりです。
高い音が絶叫にならないように甘さをなくさないように、低い音が弱々しくならないようにーー歌って、歌えば歌うほどむずかしいなあと思いながらレコーディングしました。あなたの御感想はいかが?
今回の新曲は、兄貴が作り、僕が歌う第三弾め。でも仕事となると兄弟でも別です。いいものを、とお互いにがんばります。兄貴が作っている部屋に夜中に押しかけて、"どんな曲”?なんて何度かのぞきに行っては、いろいろ話しあいました。兄貴は真夜中にならないと作曲しない人なのです。作った作品に関しては、歌い方にもいろいろ注文が飛んできます。"そこの声をもっとおさえて”"そこをもっとさらりと”"ファルセット(裏声)をやさしく”などなど。でも何かを求めて、新しいものをめざして、いつもフレッシュな気持ちで歌っていけることが僕はとてもうれしいのです。
前作も含めて最近の詞ーー愛の詞は、みんな好きです。自然にその中にはいっていける内容。歌っていると気持が安らぐのです。